記念すべき日

無事オファーをいただけるというメールを受け取ったとき、なにより率直に感じたことは、「ああ、よくここまできた」という感慨と安堵が入り交じった気持ちでした。

6年前に、当時勤めていた会社を辞したとき、「大学で働く」ということが将来の目標ではありましたが、それまでにあまりにたくさんのステップがあったので、それは本当に遠い先のことのように思えました。「きっと大丈夫」だと自分なりに自信を持ってはいましたが、決して保証されていることではありませんでしたので、不安がなかったと言えば嘘になります。実際に手元まできてみても、イマイチ実感がわかないものです。

もちろん、「仕事に就く」ことは通過点でしかありませんが、一つの大きな区切りではあると思います。というわけで、昨日は一人静かに祝杯をあげました。

ただ一晩経つと、「喜び」よりも、次のステージにおける「責任感」の方が強くなってきました。大学教員への道は非常に長いため、多くの人はそれが終着点のように感じてしまいがちですが、「仕事に就く」ことが最終目標であるはずはありません。

冷静にこの6年間を振り返ってみると、これまで本当に多くの方に助けていただいたということを、なによりも強く感じました。今は、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。

それに応えるためにも、長い学習期間(潜伏期間?)を経て、これからがやっと社会に還元する時期、人生の本番なのだと思います。日々の教育を通じて少しでも学生の学習にプラスの影響が与えられるよう、また研究活動を通して少しでも自分の研究分野に貢献ができるように、これからより一層がんばっていきます。月並みですが、素直にそのような気持ちになりました。