大学の移動

ご無沙汰しています。前回日記を書いたのが11月8日だから、3ヵ月以上ほったらかしていたことになる。しかも2008年になって一度も更新していなかった。書きたいことは山ほどあったけれど、「毎日の出来事、考えたことを振り返って書く」という「良い」習慣は簡単に失ってしまう。毎日きちんと更新している方がおられたら、ぜひコツを教えてください!

実は前回の更新から大きな出来事があった。公募に出していた大学に無事採用がきまり、4月から移ることになったのだ。と言っても、次も同じ県内の大学なので引越しの必要などはない。

今の大学は、PhD修了間際の2006年9月からお世話になっているので、1年半での移動となる。非常勤などの経験もほとんどない状態で採用していただいて、いろいろな経験を積むことができたし、何よりも若い外国人の同僚に囲まれて本当に楽しい時間だったけど、実は当初から大体2年くらいで次の大学に移りたいと考えていた。

細かい理由はいろいろあるけれど、一番大きかったのは、最初から「何となく肌があわない」という感覚だった。こんなことを言うと、なんて曖昧な理由かと怒られてしまいそうだけど、そういう「直感」というのは、自分のこれまでの経験や自分の性格などをもとにして、脳が瞬時に導き出したもので、結構正しいことが多いのではないかと思う。もちろん「第一印象が間違っている」ということは往々にしてあるので、後で考えを変えることを恐れるべきではないが、このケースに関しては1年半の間、確信が深まりこそすれ、訂正されることはなかった。

(その「直観」を信じるならば、次の大学は自分に合っているような気がするが、もちろん実際にどうなるかは始まってみないとわからない。)

同じ大学に居続ける限り、本人が希望すれば同じ授業を担当する可能性が高く、その結果新しい準備はあまり必要なくなる。したがって、年々教育にかけるエネルギーは段々と少なく済むようになるのではないかと思う。

その一方で、大学を変われば、もちろんまったく新しい授業をたくさん担当することになるので、この春休みはその準備に多くの時間を費やしている。大変と言えば大変だが、そもそも自分で望んだことなのだから仕方がない。

なにより、現勤務校はすべてがコーディネーターコースで、テキストも毎回の授業内容もテストもすべて担当者によって決められていた一方で、次はすべてが自分で決めることができる。どちらの方が大変かは一概には言えないが、自分で決められる「自由」を与えられるのは、もちろんそれだけ責任も伴うが、遣り甲斐がある。大企業に勤めていてすべて指示されていたのが、突然独立してすべて自分で決めなければいけない、という感じに似ているかもしれない。

今回のことで唯一気になっているのは、突然いなくなってしまうことで今担当している学生に申し訳ないという気持ちだ。もちろん仕方がないことだけれど、他の同僚同様、仲良くなった人たちとの別れは寂しい。あまり短期間で頻繁に先生が入れ替わるのは教育上もよくないだろうと思う(現勤務校では、教員の入れ替わりが非常に激しい)。在学中はもちろん、卒業後も大学に遊びに行けば世話になった先生がいるというのが理想だろう。その意味では、新しい大学では、しっかり腰を落ち着けて、教育、研究活動を行っていきたい。